沖縄の魚は美味しくないってホントにそうなの！？

2019-04-30

沖縄の魚は美味しくないってホントにそうなの！？

　よく『沖縄の魚は大味で…』とか『あったかい海の魚は締まって無くて…』だとか聞きますが、沖縄の魚は美味しくないって本当でしょうか？？
　僕の舌では全然そんな事ないと思ってるんですけど、グルメや食通なんて方とは程遠い舌なんでアテになるかどうか…(笑)。

『沖縄の魚は美味しい！？美味しくない！？！？マグロもびっくり！なんで美味しい沖縄の魚その理由？？(66秒)』

海人の町で魚をさばく、いいGWです！！

　ゴールデンウィーク連泊で来ていただいている松田さんは、先日もその腕前を疲労していただいた料理人です♪
　その時は切り身のマグロを買って来ていただいてのお刺身や一品料理を振舞ってもらったのですが、今回はなんと！！
　一尾丸ごとのお魚を買って来ての大仕事！ 　松田さん、もうホントに板前さんみたいです(笑)。
　その赤いお魚はこっちの名前で『アカマチ』。

　本州などでは『ハマダイ』と呼ばれているお魚で、沖縄では「アカジンミーバイ(スジアラ)」「マクブー(シロクラベラ)」と合わせて三大高級魚と呼ばれているお魚です！
　松田さんはマイ包丁に続いてマイウロコ取りまで！用意してられて、段取り良く仕事を進めて行きます(笑)。
　そして綺麗にウロコの取れたアカマチをまな板に乗せて、エラから落としてワタも抜き、頭を落とすまでかかった時間は5分ほど！
　この手際の良さが大事なんですよね！！

沖縄だけ！？じゃない美味しくなくさせる原因は

　沖縄といえば周りが海に囲まれていて、『海人=漁師』の名前が古くから定着しているところです。
　昔から魚は食べられて来ていましたがその味はと言うと、美味しくないと言う人も多い様です。
　でもその原因は、あったかいから締まりが無いとか大味だとかじゃないんです。
　漁をして魚を獲ってから、僕たちが食べるまでの鮮度をどう保てるかなんです。
　近年の冷凍技術や保冷技術の進歩によって、数十年前までとは比べ物にならないくらい鮮度を保って魚は水揚げされてきます。
　でもその様な設備を詰めない小型漁船であったり、鮮度保持の期間以上漁をしてくるとやっぱり鮮度が落ちてきます。
　そして鮮度を保つポイントとして、釣ってすぐの活け締めと血抜きなどの技術もあります。
　また水揚げされてからセリ市場、卸売業者、小売店(スーパーとかですね)、消費者の家、の冷蔵庫からの僕たちの胃袋に入るまで、水揚げされてから食べられるまでいかに保冷を保てるか、も関わって来ます。
　外気温が本州などより常に高い沖縄なので鮮度の劣化は早いと思いますが、一概に『沖縄の魚は美味しくない』って言うのはどうかな、と思います。
　そういった設備の充実や保冷の連携もよくなって今がある、って事なんですよね。

沖縄の現役漁師さんが言われていた事

　たまたま知り合えた方なのですが、沖縄中部の方で漁師さんをしている方が言っていた言葉が印象に残っています。
　「よく海人の中で捨てられるくらいの魚だけど実は美味しんだよ。昔は冷凍技術とか保冷が進んでなかったからすぐに傷んじゃってマズいマズいって捨てられてたけど、ちゃんと(すぐに締めて保冷して)持って帰って来て料理したらね、すっごく美味しかったんだよ。」
　そういう事なんでしょうね。
　現役で海に潜って魚を獲り、その魚で炭火BBQレストランをされている方の言葉なんで説得力ありますよね。

ちなみにマグロは生で美味し♪

　これも冷凍技術なんかの進歩によって良くなった一つですが、築地(今は豊洲市場でしたね！)なんかに並んでいる200kgや300kgの超大物本マグロなんかは、沖縄で獲れたモノを空輸しているのが多いって知ってましたか？
　それだけの大物になるとすっごい高値での取引になるかららしいのですが、そんな長時間輸送されたりするマグロは必ず-60度くらいの超低温で冷凍されます。
　解凍技術も進歩しているので、もちろんこういったマグロもとっても美味しいんですが、沖縄で直接食べられるマグロだと、そもそも冷凍じゃないんです♪
　どうやっているかって言うと、0度あたりの氷水で低音保存され運ばれるので、解凍時のドリップの心配なんかもなく新鮮さを保ったまんまで水揚げされるんです！
　実は僕も、糸満のセリ市場に見学に行った時にたまたま知り合いの海人がいて、マグロの塊を1kg 頂いたことがあるんです(ホントに『カタマリ』なんです『ブロック』なんです！！(笑))！！が、ほんっとうに美味しかった！！！
　もちろんスーパーにも並んでいる沖縄産マグロ、びっくりするくらい安いですよ(笑)。