やど有のご紹介

やど有の歴史

琉球の時代から続く海人(『うみんちゅ』=漁師)の町、糸満は、水揚げされる新鮮な魚介類を求める人々やその人達を相手に商売をする人たちでそれは賑わっていたそうです。
そんな新鮮な魚介類は水産加工品としても発展して、大昔から『かまぼこ』の生産でも有名でした。

そしてその昔ここ糸満では知らない人がいないほどに繁盛していたかまぼこ屋さんがあり、今から四十年ほど前、一階は大きな広い工場その二階には住居、と言う大きな建物を建ててその家族さんが暮らしていました。
　かまぼこ屋さんはその後に工場を移し引っ越して行ったのですが、空き家となった建物を見つけた者がいました。

やど主のこれまで

その者がこの建物を『やど有』として生まれ変わらせた自分の事なのですが(笑)、生まれは関西の和歌山でそして長いこと京都で暮らしていました。
よくある話で前職では、『もういやだ』と思いながら何も行動もせずダラダラと毎日を過ごしていたのですが、後輩くれた一冊の自転車雑誌がきっかけで、自転車屋さん、カレー屋さん、と縁が繋がり運ばれる様に沖縄に来る様になり、二回目の沖縄で一軒の屋台と巡り会いそこでたくさんの楽しい仲間と知り合える事が出来、ひどい時は(笑)毎月沖縄に来る様になってたんです。
そして何度も沖縄に来る様になってほぼ毎回一つのゲストハウスに泊まっていたのですが、そのウチにぼんやりとこんな仕事をしてみたいなあと思う様にはなっていたんです。でも、考えるだけで何も行動してなかったんです。
そんな中でいろいろなタイミングがあり仕事を辞める事ができ、疲れ切ってた自分は沖縄で少しゆっくりしたいなと思って旅に出たんです。
次の仕事も考えてなく(笑)。
そしていつものゲストハウスでオーナーと喋っていて声をかけられたんです。
『二号店出してんけど男のスタッフ欲しいねん、やってみんか？』
その時は結局十日ほどぐずぐずと悩んでいたのですが、『プータローがいきなり店長になんのもおもしろいな！』と思いその誘いを受ける事にしたんです(笑)。もちろんやってみたい事でもあったからですよ(笑)。
そこからは怒涛の日々でした(笑)。帰るつもりだった京都の部屋も解約して引っ越し作業をしに帰り、たくさんの友達と飲み歩いて挨拶もして、戻ってくると初めてのお客様相手の事で、慣れないながらも素晴らしい毎日が始まりました。

そこは漁港の真ん前、船が停まり海人が酒を飲み綺麗すぎる海があり夕焼けは言葉で言えないくらいの色になり、そんな場所でたくさんのお客様と楽しい想い出を作っていきました。
そしてここ糸満の人たちともだんだんと知り合っていき、ここ糸満が楽しいと思う様になってきたのです。
そうして一年半ほどして、『自分でもやってみたい』と思う様になってきたのです。
元々は、『京都でゲストハウスを開くために勉強を三年間』と思って来たのもあったのですが、『ここ糸満でやりたい』と思う様になってきたのです。
そしてその時と同じ様な建物、『海の目の前、二階建てで屋上がありBBQが出来る！』を探してこの辺りを廻る様になったんです。
そんな時にたまたま、漁港を越える橋を渡りながらふと海の方を見た時に、ちらっと屋上が見えた建物がありました。
それがこの建物だったのです。
それから色々と手続きや商売の勉強(商売というモノをやるのが初めて！)やなんだかんだと走り回り、半年後になんとか住み始め(この同時期にカンバン娘のとばりと出会ったんです！)、その約半年後に、なんとかやどとして正式にオープンする事が出来たんです！！

そうやって『やど有』は始まりました。そして気づけば三年半を超える事が出来、たくさんの、そして今では様々な国からのお客様に来て頂ける様になりました。
家族もとばりを筆頭にわたつみ、まだら、ほむらと四ニャンに増え、毎日振り回されながらもお客様にも可愛がってもらっています。
ひょっとしたら自分より売上げはいいんじゃないでしょうか(笑)？
そしてまだこれからもっと素敵なやどに進化させて、たくさんのお客様の笑顔と想い出をつくってもらえる様な、そんな場所にしていきたいと思っています。
どうかこれからも、よろしくお願いいたします。

平成二十九年五月二十五日
やど有　主　有本 雅紀

概要

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